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Pentecost.
2013/04/06[Sat]
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◆創作【青嵐】の小説に、短編『清く、時明け』。

 『青嵐』という世界における、死生観について考えていました。
 始めは、「青嵐世界に幽霊は存在するか?」と言う疑問でした。
 青嵐の世界は。神がいる、妖怪がいる。この世界では「まあ、まずいないだろう」という存在が確実である世界です。だから、幽霊くらいいてもおかしくないだろう。そうは思うのですが、なぜか、幽霊がいるとは感じられず、そういう話は考えきれませんでした。今も、青嵐で“幽霊が出る話”を書ける感じはしません。
 けれど、「魂がある」という感覚は、確かにあるのです。
 それをぼんやり煮詰めているうちに、青嵐の世界では、魂は水に似ているのではないかと思いました。
 川を流れ、海に至り、天へ昇って、雲となり、雨となって、やがてまた大地に還るものではないかと思いました。


 『清く、時明け』作中に出てくる“清洛節”は、青嵐オリジナルの行事です。名称は、ピンイン読みしても同じ音になる“清明節”から持って来ました。先祖の墓参りなどをする、日本でいう“お盆”にあたる年中行事だそうです。丁度、今くらいの時期だとか。
 作中であまり説明できなかったのですが、清洛節は、シフ族にとっての“お盆”のような祭祀です。東の神たる青龍に由来する二色の花に、亡くした同胞の魂や、遺された者の思いを託して川(あの世)へと流すものです。

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