学校帰りに、レンタル衣装屋に迷い込んだんだ。いかにもコスプレ用って感じで、知っているキャラクターの衣装もあってか凄くテンション上がってね。すぐ出なきゃいけないのに、休業っぽいのを良いことに、しばらく見て回ってたんだ。
で、うろうろしてる途中、床に転がってた何かを蹴飛ばしちゃって、まずい！ って慌てて取りに行ったの。拾ってみたら、パズルのピースでね。ほら、これこれ。青いガラス製で、針金みたいなのが入ってる……。
綺麗だけど、一個しか見当たらないし、なんか場違いだなぁって首を傾げてたら、急に扉が開く音がして、しかも、たくさんの男の人の声までしたから大変だよ。勝手に入り込んだ事がバレたら怒られる、もしかしたら泥棒扱いされるかも知れない。そう思って咄嗟に、近くのドレスコーナに隠れたんだ。手にさっきのパズルピースを握り締めたまま、とにかく見付からないようにって息を殺してた。
すると、店内で男の人たちが何か言い争い始めた。「鍵はどうした」とか、「独り占めする気か」とか、たまに外国語……イタリア語？ も聞こえた。内容はよく解んなかったけど殺気立ってて、とにかく尋常な雰囲気じゃなかった。
そうしたら、男の一人が絶叫して、それが止まった直後に物が倒れる音がしたの。
怖かったけど、すごく気になるじゃない。床に頬をくっつけて、ドレスの裾から音がした方を覗き込んだんだ。
…………人が倒れてたの。中年の、スーツ着た男。
目を見開いたまま倒れているのを見て、死んでるって直感した。悲鳴あげそうになったけど、それ以上に、状況の異常さに固まってた。
その時、奥の方でガシャーン！ って音がして、誰かが「探せ！ ここにある事は確実なんだ！」って怒鳴った。さっきの音は、ハンガーラックが倒される音だったっぽい。それが段々近付いて来たもんだから、私、パニックになって、衣装の影に隠れたまま出口まで必死で這ったの。見付かったら殺されると思った。
うん、
うん、無事に出られたし、見付かってなかったのか、追いかけられもしなかったよ。
でね、その日はもう恐くて疲れてたまらなかったから、帰ってすぐにベッドに潜り込んで、寝ちゃったの。
そうしたら、今朝、例の殺された男がニュースに出てた。
国際的窃盗団の一員……だって。
「非通知……？ もしもし？」
「出るな！」
『初めましてお嬢さん、今からお迎えにあがります』
「あなた……誰？」
『怪盗、です』
「”オルタンシア・ルビー”？ そんなもの知らない！ 下ろしてよ！」
「そうはいかない。それに辿り着く鍵を、君が持っている」
――――っていうテレSPもしくは劇場版コナンのイントロか予告編的な夢を見た。（前置きが長い）
以下断片。
※私、高校生かよ。若返った！
※蘭ちゃんのクラスメイトとか思い返せば悪い予感しかしない。
※蘭ちゃんコナン（＋少年探偵団）に付き添われて、例の事件の目撃者としてに目暮警部に会いに行く。
※そしたら中森警部までハケーン！ なんでいるの！
※どうやら、死んだ男がいた窃盗団は、フランスの美術館から宝石を盗んで逃げている最中らしい。
※で、さらに、その宝石はキッドが盗む予告をしていた品だそうな……。ややこしい……。
※一応って事で中森警部と連絡先交換。
※拾ったパズルピースのこと切り出しそこねた。
※帰り道で非通知着信、コナンに止められたけど出ちゃった。
※なんかそれで身バレしたのかキッドさんに誘拐されちまったぜ☆HAHA！ グライダーで横抱きやめて落ちる。
※思えばあの中森警部が怪しい。
※少年探偵団の面々が追いかけてくれたけど危ないから道路飛び出さないで良い子たち。
※何やら拾ったパズルピースが怪しい。よく見たら針金が何かの回線に見えなくもない……？
※キッドさんそれ欲しいらしいけど、さすがに泥棒にやるのってどーよ。やらねーよ。
※そしたら連れ回されることになりました。＼（＾0＾）／
※嬉しくない！ 揃って件の窃盗団に命狙われてるくさい危ない！
むしろ私が続きが気になるので見せろ。
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