使用ソフト:Photoshop CS3
キャンバスはA4、解像度360pixelの設定。(私は、基本的に完成画の四倍ほどの大きさで描いています)
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はい、いきなりなんか絵です。ここまでの段階はすっ飛ばします。(もう不親切) だいたい雰囲気や勢いでやってしまうので、三十分そこらでこんな感じになります。
最初はA4用紙の比率ですが、ある程度絵の縦横比率が決まったら大まかに「切り取り」しています。 この絵の場合、数分で「横長」の構図と決まったので、早い段階で余計な部分をカットしました。
デフォルトのウェットメディアブラシ(数値が74のもの)不透明度70%、流用80%一種類。「背景」レイヤー一枚に「グレースケール」で描き進めたものです。私は面倒くさがりやなので、基本的にはブラシ一本で作画の全部を済ませてしまいます。
手法としては鉛筆デッサンとほぼ同じです。線で描くのではなく、「塊」で描きます。 画面の左右反転を繰り返し、立体感やバランス、光の方向などをチェックしながら、単純に、明るい所を明るく、暗い所を暗く塗っていきます。また、消しゴムツールは一切使用していません。「消し」はブラシカラーの白で行っています。 なお、グレースケールで進めているのは、色の持つ「明暗のイメージ」に影響されない為です。(同じ明度でも暖色系の方が明るく、寒色系の方が暗く見えるので、たまにごまかされる)
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拡大するとこんなもの。 描ける限りは、グレースケールの段階で描き込んで行きます。
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適当な所で、完成図の「構図(レイアウト)」を決めます。 最初の段階で決めても構わないと思いますが、私の場合は後で決めています。描きやすさによるかと。
外周のグレー部分が「枠」になります。 この枠は、「絵」と混ざらないように別のレイヤーで作っておきます。
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およそデッサンが終わったら、着色に入ります。
上にレイヤーを設け、そこで色を用意します。サリフは「青」イメージなので、まず適当な青を新規レイヤー全体にバケツツールで流し込み、その後、同レイヤーに肌の色などを塗っていきます。(上) キャラクターの「明暗」は既にモノトーンで描き上げてしまっているので、上のレイヤーはレイヤーモード「ソフトライト」に設定し、色情報を下の「背景レイヤー」に落とし込んでいます。(下)
色レイヤーモードを細かく切り替え、上図の状態と下図の状態を交互に見ながら、色を着けていきます。 私の場合、肌の影は赤みをやや強く。遠くにあるものは彩度を低く。の二点に気を使いながら色を選んでいます。後者は「空気遠近法」の理屈とほぼ同じです。この絵の場合、「青」っぽい空気がイメージなので、むしろ青味が強い方が遠くぼけて見えています。(髪などが顕著)
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着色があらかた終了したら、レイヤーを統合し(※しなくても構いません)、また新規レイヤーを上に用意します。これが「描き込み」レイヤーになります。 文字通り、細かい部分の修正・描き込みを上に重ねている状態です。そのまま統合レイヤーで描き進めても良いのですが、私は失敗が恐いので保険としての別レイヤーです。
上図が描き込み前、下図が描き込み後になります。そんなに変わって見えないのは、ひとえにわたくしの未熟ゆえです。(涙) 耳飾りの輪が解り易い所かと。 描き込んだ箇所ほど前に出て見えるので、目立たせたい場所以外はそれほど描かなくてもいいと思います。
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瞳の色が暗かったので、ついでに明るく。
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描き込みに力尽きたら、枠の内側を「自動選択」ツールで選択し、予定した比率とサイズで「切り取り」ます。 その後、全体を統合し、サイズを縮小して完成になります。
……実に不親切なメイキング! 申し訳ない。
ちなみに、この絵の描写時間はおよそ二時間ほど。 これと同じタイプの描き方をしている絵が、創作頁の「青龍憑き」や版権頁の「三成」ですね。私の中では一番速く描き上げられる描き方です。
近い内にアニメ塗りの方もメイキングやれたらなぁと思います……が、需要あるんだろうか……。
とりあえず、メイキング的な何かでございました!
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