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Pentecost.
2011/06/26[Sun]
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 落描き色さん。微妙に童顔。
 あんまり血色が良いお人ではありません。肉付きも良くはありません。


 刃と色の裏設定について、ちょっと書きたくなったので、追記にザラッと出しておきます。
 人種に関係するお話で、多少、差別についても触れていますので、嫌悪感のある方はご注意下さい。
 「青嵐」に登場する人物の殆どはアジア系ですが、刃と色の二人は「异人(いじん)」です。

 「异人」とは、異人――つまり外国人の事を指します。この場合の外国人とは、黄鐘(中央)・恵風(東)・極陽(西)・啓明(南)・履端(北)の五国から成る地域の外から入って来た人間の事を言います。
 刃は、履端よりさらに先から流れてきた民の末裔であり、色は、極陽の向こうからやってきた旅人と、黄鐘西方出身の女性とが結ばれて生まれた半异人です。
 刃が金髪金目で肌が白いのも、色の髪が赤く、瞳が緑をしているのも、彼らが异人の血筋であるからです。ちなみに、刃はゲルマン系、色はラテン系人種をイメージしています。


 异人は、あまり地位が高い人種ではありません。容姿の異質さからか、忌み嫌われる事(迫害)が多く、なかなか安住する土地を見つけられず、流民としてさまよっている人間が殆どです。酷くなると、殺害される事もあります。
 色の出身である「写月」という土地は、异人差別が激しく、完全な异人である色の父親は、色が生まれる前に写月の住民の手によって殺されています。また、色の母親も、异人と通じた罪で故郷を追放されています。色と母親は、数年は共に流浪していましたが、行く先々での迫害に母親が耐え切れなくなり、色を手放しています。
 色が笠を被り、頭部を暗く隠しているのは、自分の顔立ちや目髪を目立たせない為の処置です。彼は、大衆の面前では、自分の容姿をさらしたがりません。

 刃の方は幸い、生まれた当時、啓明が戦争状態にあり、差別する側の多くが死亡していた事で、両親がいない状態でも何とか殺されずに済みました。また、差別意識が根付く前の子ども=孤児達を進んで養護した善行(といっても稼ぐ方法は窃盗)の為か、極端な迫害も受けなかったようです。
 その後、刃は仁の手で黄鐘に連れられ、そこで暮らすようになりますが、黄鐘は、宗主国ゆえに文化が発展しており、异人の迫害・殺害は公的に禁じられていたので、刃には、自分が异人である事へのコンプレックスはまるでありません。

 「序章」でのサリフが外套(フード)を被っていたのも、この関連になります。勿論、”青龍憑き”である事を隠したい気持ちからの外套ですが、同等に、异人としての迫害を避ける為のものでもありました。


 なお、”色素が薄い”設定の宵藍ですが、彼は純粋な黄鐘の民です。生まれつき、たまたま髪色が茶けていただけです。(さらに極端な髪の”痛み”があるので、黒さが一層飛んでいる)

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